古武術研究家 甲野さんの術を研究しています。稽古会も開催中。
2017年04月26日 (水) | 編集 |

合気道の達人と言えば、創始者の植芝開祖と塩田剛三師範。とりわけ、後者の塩田師範は、金魚の動きを見て極意を得たという面白いエピソードが残っている。本人談によれば、10年近く見続けたとの事なので、その奥深さは、常人では理解を超える所でしょう。

尻尾のように尾骶を動かすとか、腰の動きを真似て左右に躱すとかすると、確かに動きが変わる。容易く崩せるようになる。だが、そんな簡単に真似できる見てくれのレベルではないと思う。

金魚鉢を叩いて、瞬間に方向転換するあの感じを真似すると、結構大きな力が出て、かつてない面白い動きになることが、最近分かってきた。

外見上の真似ではなくて、身体内部で真似るいわゆる内観に近いもので、背骨がクネりながら、力の方向が変わる一瞬を捉えて、相手にぶつける。

外見上、背骨はクネっているように見えないが、力の出方として、各脊椎を微妙に力加減を変えている感じがする。

言うなれば、背骨を中心とした本来の脊椎動物の動きに回帰している感じ。




2017年04月25日 (火) | 編集 |

身体が動くには、筋肉の収縮が必要。大きな力を発揮するために、筋力を付ける。ただ、古武術的には、筋力を重視しない。

ではどうして力が出るのか?不思議に思われるはず。ならば、筋力を使わない動きを試せば、感覚として理解出来るでしょう。

例えば、腕を使う場合、前腕や上腕の筋肉を、内観上でひっくり返す。筋肉を中へ押し込める感じだ。こうやって、あらためて腕を動かしてみると、骨や腱に支えられて腕が動き出すことがわかるでしょう。

この動きは、初動が読まれにくく、支点もボケるので、相手にとって止めづらい動きとなる。

こんな感じで、身体全体を動かしているのが古武術の動き。この不思議な感覚を、ぜひ体験いただきたいと思う。




2017年04月24日 (月) | 編集 |

突きの場合、タメを使ったり、腰を捻ったり、体重を掛けたりと、ありとあらゆる技法で勢いを付ける。

いずれも、前方へ突くことが前提になっているが、その分気配が出易い。動きを読まれ易い。

最近の術理の傾向では、前に突く前提を取り去り、後ろへ着く突くつもりが、誤って前方を突いてしまった。そんな偶然の出来事のようにしている。気配が出ないからだ。

でも、後ろへの突きがどうして前方へ突くことになるのか?それは、後方へ突こうとした瞬間に床が抜けて前方へ倒れ掛かるから。

そして、相手に当たることを申し訳なく思いながら行うと、さらに気配が消える。

このようなややこしい内観を瞬時に作るために、最近では狙撃にあって死んでしまう内観を使っているのが甲野さん。死んでしまうことでゾーン効果を得る。

筆者は、嗅覚を同時に使って、リアリティさを備えようとしている。



2017年04月23日 (日) | 編集 |

音楽や絵画、映画を見て、言葉では語りきれない感動も持つことがある。これは、術と呼ばれるものの特徴ではないかと考えている。

でも、このような術、つまり芸術はよくは分からないと考えている人も多い。筆者の本音では、自らの感動が正しいのかどうか、やはり言葉で理解出来ないと、自信が持てない。

「何か言葉にして説明を受けないと気が収まらない」という人がほとんどでしょう。

以前、甲野さんが「コージ魂」に出演された時、司会の加藤浩次さんは、「よく分からない」を連発され、「よく分からないものが存在することもあるのかな?」のような趣旨のことを巻末に言われた。この司会者の精一杯の謝辞だったと思う。

が、筆者はこのコメントに?した。自分が理解できないものは信じないという姿勢。分かり易く表現したものは直ぐに従ってしまうという世の動きを垣間見た気がした。

言葉は人を酔わせる効果がある。実効性を誰も問わない。

呼吸、気、精神鍛錬など、これらの言葉の心地よさに酔うことのないよう、注意していきたいと考えている。




2017年04月22日 (土) | 編集 |

スピードスケートの小平選手が、昨年から、一本歯の下駄を練習に使っている。

購入されたのは、通常の一本歯と、もう一つは足半(あしなか)調で、つま先だけの下駄。足指が鍛えられると思う。

一本歯の下駄は、どこか虜にする魅力があって、静かなブームが続いている。

これを履くと、腰痛が瞬時に消える。見た目よりは扱い易いが、同じ場所に留まることが難しい。絶えず動いて、バランスを取り続ける事になる。

武術への効用は、バランス感覚が優れると言われるが、筆者はよくわからない。体幹の筋肉を鍛える気は毛頭無い。

でも、一本歯を履くと身体が軽くなる感じがあるので、何とか履かなくても同じ効果が出ないものかズッと考えていた。

最近、気付いたことは、足の薬指だけをギュッと曲げると、一本歯の感じに近くなる。土踏まずに力の中心が移り、力が真っ直ぐに通り、姿勢が良くなる。

要は、散らばっていた重心がまとまり易くなり、身体の厚みが薄っぺらになる。二次元化すると呼んでいるが、動きが軽やかになる。

さらに、薬指を伸ばすと、重心が一点に集中する。これを一元化すると呼んでいる。身体が一元化されるから、躱しやすい。