古武術研究家 甲野さんの術を研究しています。稽古会も開催中。
2017年05月01日 (月) | 編集 |
忍者が使うとされる手裏剣。八方型や十字型など刃が円型で、回転させながら打つ。ボールを投げるような、石を水面上で飛ばすような、割と現代的な感覚で行えば良い。

一方、侍が使う手裏剣は、棒状の棒手裏剣。15から25センチ程の長さで、形状は6〜8角や平らなものまで様々。

ただ、ナイフや包丁と違って、刃が一方の先端しかないため、的にはちょうど先端が突き刺さなければならない。これがとても難しい。

なぜ、こんなに取り扱いの難しい形状をしているのかよくは分からないが、あくまで太刀の延長線上にある武器として考えられていたからでしょう。棒手裏剣を忍者手裏剣のように投げていては、全く刺さらない。太刀のように打ち取らなければならない。

で、地元名古屋では伊賀忍者の里に近いため、忍者手裏剣の的場がある。全国大会も行われる。が、侍の棒手裏剣は練習場がない。愛好家も皆無。

筆者は、自宅のガレージスペースで練習をしていたが、近所からとても奇異に見られるので、なかなか上達しない。

そこで考えたのが、室内で出来る手裏剣。おもちゃのダーツのようなもので、音も静かで壁も傷めない。ゲーム感覚で楽しめる。

素材は、東急ハンズで仕入れたプラスチックの丸棒。この先端にマジックテープを貼り付けて、マジックテープの的に打つ。

素材が木質系のものは、本物の手裏剣に近くなるが、的を外した時の音が大きく、また壁を痛める。その点、プラスチックの素材は速度もユックリなので安心。

投げ方は、ダーツと違って、切っ先を的に向けるのではなくて、天井を向けて、その姿勢が崩れないように打つ。切っ先に重りが付けてあるので、自然に切っ先が的に向いてくれる。

まだまだ試作段階だが、もう少し続ければ、マニュアルと作り方をセットで、ネットから配布出来ると思います。



動画の中でも言っているが、このプラスチック製の手裏剣は、力を入れずに縦向きに放てば、先端の重しの作用で、自然に先端が的に向かう。力が不足する場合には、ロックを掛けたり、謙譲や石火と言った術を駆使すれば良い。
初めたばかりなので的が近過ぎるが、飛距離を伸ばすには切っ先を長めに指から出したり、左半身を若干固めて右半身は伸び伸びと打つなど、工夫次第で的から離れて打ち込めるでしょう。
よくスナップを効かせて投げる人がいるが、そういうスポーツ的な動きは一旦忘れて、様々な術を組み合わせて手裏剣にパワーを載せるような工夫が望ましい。

術の出来不出来が如実に現れる手裏剣術の醍醐味に、虜になる人も多いと思う。